国際青少年連合についての日記

国際青少年連合について日本や海外の活動について紹介します。

国際青少年連合IYF 著書「私を引いて行くあなたは誰か」Chapter 4 知恵 その3

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国際青少年連合IYFの設立者であるパク・オクス氏の
著書の紹介「私を引いて行くあなたは誰か」

Chapter 4 知恵 その3

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大きくガサガサした手とは違って、とてもやさしく温かい
心を持つインドの人たち。一番階級が低い不可触民が集まって
生活しているオリサで会った彼らは、一生奴隷としての束縛から
抜け出せないが、自分の運命だとそれを受け止めていた。


自己中心的で自分勝手な私を温かく包んでくれた人たち。
こんな私のことを好きだと言った彼らの、安らかで、大変な毎日の中でも

喜びに溢れていた瞳が、今でも忘れられない。
インドにグットニュースコア海外ボランティアへ行ってきたジョ・ソイン

 

「私はきっと大物になる!」
その自負心が呼んだ苦難の歳月ー続き
そんなある日、ライバルの組織で巨額の現金を輸送するという
情報を入手し、そのお金を奪い取ることにしました。

仲間たちと現金輸送車を追いかけて行き、人にいない所で道をふさぎ、
そこで取っ組み合いになりました。

相手は6人でこちらは3人でしたが、なかなか決着がつきませんでした。
ついに現金カバンを奪い取れそうでしたが、そのカバンを持っていた人を
いくら殴っても手放そうとしませんでした。
結局、彼をナイフで刺して殺してしまいました。

殺人罪で刑務所に入りました。刑務所にいても自分は大物になる人間なので
常に喧嘩を売りました。

ある日、悪質な囚人と喧嘩をしたのですが、刑務官が相手は大目にみてあげて
自分だけが罰を受けました。それで怒った彼は体を縛られたまま刑務官の顔を
足で蹴り、彼は機動隊員たちにひどく殴られました。

彼はその刑務官たちに復讐しようと思っていました。焚き木を燃やす仕事を
していた彼は、鉄の棒を拾って炎に入れて、指くらいの長さに折りました。
そして、時間さえあればそれを焼いてナイフをつくり機会をねらっていました。

ある時刑務所の廊下で例の刑務官の首にナイフを当てながらいいました。
「俺は、この世じゃ良い扱いをされないし、生きるのも嫌になった。だから、
あの世に行こうと思うんだが俺1人で行くのはちょっと寂しいじゃねえか。
一緒に行こう。」

刑務官はガタガタ震えました。彼は刑務官を引いて独房に入り、
「刑務所長を呼べ!法務大臣を呼べ!そうしなければこいつを殺すぞ!」
と叫びました。そのことで刑務所が大騒ぎになりました。

どうすれば刑務官を助けることができるかと話し合い、独房の部屋の壁を
壊すことにし、30人が電信柱ぐらいの太さの丸太をかついで、壁を
突きました。

するとその壁が崩れて、二人ともがれきの下敷きになり気絶しました。
彼は後で気がつくと、とてもたくさん殴られて体が動きませんでした。

そのことがあってからは刑務所で誰も彼に手を出す人はいませんでした。
『やっと俺のことを人間らしく扱ってくれるじゃねえか。そうこなくっちゃ』

彼はいつもこんな生き方をしました。囚人たちは一定の期間が過ぎたら
他の刑務所に移されますが、そこでもし自分を無視するような刑務官が
いれば、またその刑務官を人質にして騒ぎを起こしました。

そのせいで刑が延びるばかりでした。それでも、彼は屈服を知りませんでした。


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